口臭について

歯周病による口臭の特徴

腐ったタマネギのようなにおい

歯周病の口臭は、腐ったタマネギのようなにおいがすると言われています。このにおいの原因は「メチルメルカプタン」という物質です。メチルメルカプタンは強い毒性があり、歯周病の進行に影響しているとされています。

腐った卵のようなにおい

「硫化水素」という物質が原因で発生するにおいです。硫化水素は歯垢から発生するだけでなく、舌の表面に付着する舌苔(舌の白色や黄褐色の部分)にも多く含まれ、次のような原因で付着します。

  • 磨き残しがある
  • 免疫力の低下
  • 口呼吸をしている
  • 喫煙している
  • 唾液の分泌が少ない
  • 加齢
  • ストレスを抱えている

生ゴミのようなにおい

歯周病による口臭は、生ゴミのようなにおいとして感じることもあります。このにおいの原因は「ジメチルサルファイド」という物質です。ジメチルサルファイドは海苔などにも含まれており、軽い生臭さとして感じる場合もあります。また、ジメチルサルファイドは消化器系の疾患によっても発生するため、歯周病以外の全身疾患が原因である可能性もあります。

口臭のセルフチェック方法

  • コップや袋を使ってチェックする
    未使用のコップやビニール袋に息を吹き込み、すぐににおいをかいでみます。また、デンタルフロスを使った後に、そのフロスのにおいをかいで確認する方法もよいでしょう。
  • 乾いた唾液のにおいをかいでチェックする
    手を洗って清潔にした状態で、舌や歯と歯ぐきの間を指で触り、指についた唾液のにおいをかいでみましょう。健康な唾液はほとんどにおいがありません。もし唾液ににおいがある場合は、口臭が強くなっているかもしれません。
  • 口臭チェッカーを使う
    口臭チェッカーを使うと、口臭レベルをみて確認できます。価格は数千円程度で購入できます。ただし、家庭用のチェッカーは空気中のにおいにも反応することがあるため、正確ではないこともあります。
  • 歯医者で細菌検査をする
    歯医者では、細菌検査を受けることができます。唾液や歯垢に含まれる歯周病菌の量を調べる検査で、主に2~6種類の細菌が検出されます。検査結果で歯周病菌が多く検出された場合、口臭が発生している可能性が高いと考えられます。

口臭を改善するための方法について

毎日の歯磨きを徹底する

毎日の歯磨きは、歯周病予防の基本です。正しい磨き方で最低でも1日2〜3回、できれば食事の後や就寝前に歯を磨きましょう。

歯間ブラシやデンタルフロスを使う

歯ブラシだけでは届かない歯間の汚れを落とすために、歯間ブラシやデンタルフロスを使いましょう。歯間にたまった歯垢は、虫歯や歯周病の原因となる細菌がたまりやすい部分です。

歯周病予防の歯磨き粉・洗口液を使う

歯周病予防の成分が入った歯磨き粉やマウスウォッシュを使用すると、歯周病菌の活動を抑える効果もあり、歯磨き後に洗口液を使用することで、さらに予防効果が高まります。

定期的に歯のクリーニングを受ける

お家でのケアも大切ですが、市販のケア用品だけでは限界があります。定期的に歯医者でクリーニングを受けることで、歯周病の進行を防ぎやすくなります。クリーニングは定期検診とあわせて受けていき、3カ月~6カ月に1回ほどを目安に歯医者に行きましょう。

歯周病治療を受ける

日常的にケアをしていても、歯周病を完全に防ぐことは難しいです。もし歯周病になった場合は、早めに治療を受けることが重要です。早期に治療すれば、痛みを感じることなく改善できることが多いです。